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2010-08-19

この異様な社会に適応してはいけない

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 君たちは、若く、生き生きとしており、そして純粋だから、大地の美しさを見つめ、愛情豊かな心を持つことができるのではないか。そして、持ち続けることができるのではないだろうか。もしそうしなければ、成長するにつれて、君たちは適応してしまうだろう。なぜなら、それがいちばん安易な生き方だからである。成長するにつれて、君たちのうちごく少数しか反抗しなくなり、その反抗も、問題の解決にはならないだろう。君たちのうちには、社会から逃避しようとする者も出るだろう。しかし、そうした逃避には、何の意味もありはしない。必要なことは、社会を、人々を殺すことによってではなく、変えることなのだ。社会は、君たちでもあり、私たちでもある。君たちや私が、この社会を作り上げたのだ。だから、君たちが変わらなければならない。この異様な社会に適応してはいけない。とすれば、どうすればいいだろう。


【『英知の教育』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(春秋社、1988年)】


英知の教育

2010-06-18

狂った世界に適応させることが教育なのか?

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 世界で、何が起こっているか知っているだろうか。現在のいろいろな出来事を、気をつけて調べてみなさい。戦争や反乱が次次に起こり、国と国とがお互いに対立しあっている。この国にも、差別や分裂があり、人口は増加の一途をたどり、貧しさ、不潔さ、そして完全な無感覚と冷淡さがはびこっている。自分が安全ならば、ひとに何が起ころうといっこうに気にしない。そして、君たちは、こういうことがすべてに合わせていけるよう教育されているのだ。世界が狂っているということ──お互いに争い、けんかし、いじめ、おどし、苦しめ、攻撃しあうということすべては、狂気なのだということが、わかっているだろうか。で、君たちは、それに合わせていけるように成長するというわけだ。それは、正しいことなのだろうか。社会と呼ばれるこの狂った仕組みに、君たちが進んで、あるいはいやいやでも適応するようにすること、それが教育の目標なのだろうか。それから、世界中の宗教に何が起こっているか、知っているだろうか。この分野でも、人間は腐っていこうとしているし、誰も何一つ信じてはいないのだ。人間は、何の信仰も持ってはいないし、宗教とは単なる大がかりな宣伝の成果にすぎなくなっている。


【『英知の教育』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(春秋社、1988年)】


英知の教育

2010-05-09

大地の美しさへの感受性

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 教育とは、ただ本から学び、何かのことを暗記するというだけのことではなく、それがほんとうのことやあるいはうそを言っているかを、見、聞きする術(すべ)を学ぶことである。そういうことすべてが、教育の一部なのだ。試験に合格し、学位を取り、就職し、結婚して定住するだけが教育ではない。それは、鳥の鳴き声を聞き、大空を見、えもいわれぬ樹木の美しさや丘の姿に眺めいり、それらと共に感じ、ほんとうに、じかにそれらに触れることでもある。だが、年を取るにつれて、そんなふうに見、聞きしようとする気持ちが、不幸なことに消え去ってしまう。なぜなら、心配事は増えるし、もっとたくさんのお金、もっといい車、もっと多くの、または少しの子供を持ちたいと思うようになるからなのだ。嫉妬ぶかくなり、野心的で欲ばりで、妬(ねた)みぶかくなり、その結果、大地の美しさへの感受性をなくしてしまうのだ。


【『英知の教育』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(春秋社、1988年)】


英知の教育

2010-04-14

君たちは無関心になってしまったのだ

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 君たちは、私がこれまでに見てきたうちでもっとも美しい渓谷のひとつに暮らしている。そこには、特別な雰囲気がある。ことに、夕方や朝とても早くに、ある種の沈黙が渓谷に行き渡り、浸み透っていくのに気づいたことはないだろうか。このあたりには、おそらく世界でももっとも古い丘があって、まだ人間に汚されていない。外では、都会だけではなくそこら中で、人間が自然を破壊し、もっとたくさん家を建てようと木を切り倒し、車や工業で大気を汚染している。人間が動物を滅ぼそうとしているのだ。虎はほとんど残っていない。人間があらゆるものを滅ぼそうとしている。なぜなら、次々と人間が生まれ、より多くの住むところが必要になっているからだ。しだいしだいに、人間は世界中に破壊の手を広げつつある。そして人は、こうした谷──人はわずかしかおらず、自然はまだ汚されておらず、いまなお沈黙と静謐(せいひつ)と美のある谷にやって来ると、ほんとうに驚いてしまうのだ。ここに来るたびに、人はこの土地の不思議さを感じるけれども、たぶん君たちはそれに慣れてしまったのだろう。君たちは、もう丘を見ようとはしないし、もう鳥の声や葉群(はむれ)を吹き抜ける風の音を聞こうとはしない。そんなふうに、君たちは、しだいに無関心になってしまったのだ。


【『英知の教育』J・クリシュナムルティ/大野純一訳(春秋社、1988年)】


英知の教育